11月6日(金)にプレリリースを控えた『マジック・ザ・ギャザリング | スター・トレック』。多数収録される宇宙船や、新キーワード能力「ビーム転送」はcEDHにどのような影響を与えるのでしょうか。
白
《連邦による補給/Federation Resupply》
《武器庫の開放/Open the Armory》のサーチ範囲が拡がった上に、ビーム転送で再利用可能に。元々cEDHではニッチなカードではありますが、素直に入れ替えるか追加できそうです。
《新加入、エズリ・ダックス/Ezri Dax, Newly Joined》
自分の墓地限定の《目覚めた潜伏工作員/Activated Sleeper》。コンボパーツとして使用する場合は基本的に自分の墓地を使うため、1マナ軽くなったことでほぼ上位互換のように扱えます。
白を含む《変幻の大男/Protean Hulk》コンボで、一度《堂々たる撤廃者/Grand Abolisher》を経由するためのカードとして日の目を見ることになるでしょう。
青
《ドミニオンの破壊工作員/Dominion Saboteur》
時折登場する伝説を失わせる《灯の分身/Spark Double》系のクローン。今回はアーティファクトもコピーすることができる他、コピー先が自分の戦場に限りません。
一部の《眷者の神童、キナン/Kinnan, Bonder Prodigy》ではこの手のカードでキナンを増やす動きをするため、非人間であることも重要。汎用性の高いカードではありませんが、一定のニーズはありそうです。
なお統率者デッキの《巨大クローンマスター/Colossal Clone Master》もほぼ同じ強みがあり、マナ総量が偶数なので《深海の破滅、ジャイルーダ/Gyruda, Doom of Depths》にも採用可能。この手のカードが同時に複数登場するのは珍しいですね。
《データ少佐/Lieutenant Commander Data》
ややペースは遅い上にマナもかかるものの、コンスタントにドローができるクリーチャー。空中戦を眺めているだけで(マナさえあれば)ドローを進められるため、ミッドレンジを意識したデッキでは採用を検討できそうです。
取り除くカウンターの種類を問わないため、最終カウンターを取り除くような悪用もできるかもしれません。
《科学技官、ミスター・スポック/Mr. Spock, Science Officer》
軽くなって足の生えた《思考の反射/Thought Reflection》、あるいは足が生えて通常ドローも増えるようになった《テフェリーの永遠の洞察/Teferi's Ageless Insight》です。どちらも重さか通常ドローが増えない点がネックになりやすいカードですが、それぞれの欠点をきれいに解消した期待の1枚です。
通常ドローを増やすだけでは頼りないため、《トリトンの英雄、トラシオス》や《織り手のティムナ/Tymna, the Weaver》など、コンスタントにドローできるデッキでの活躍が期待できます。
《通信士官、ニヨータ・ウフーラ/Nyota Uhura, Communications》
青単になって軽くなった《慈愛の王、タリオン/Talion, the Kindly Lord》。クリーチャーのP/Tを参照しない点やライフを削らない点では劣っているものの、本体の軽さは嬉しい変化。
0を指定できることも重要で、1ターン目に着地させて0を指定すれば、対戦相手の初動や《死の国からの脱出/Underworld Breach》コンボで大量のドローが見込めます。
黒
《復讐心、カーン/Khan, Vengeful Heart》
《霧虚ろのグリフィン/Misthollow Griffin》系統の、《食物連鎖/Food Chain》との2枚コンボクリーチャー。これまでのものと違って、これ単体で無限ドローにつなげることが可能で、緑黒を含むあらゆるデッキで搭載可能なコンボになりました。
とはいえ統率者が強力なETBを持たないデッキでは《食物連鎖/Food Chain》単体を有効活用しづらいのも事実。逆に《食物連鎖/Food Chain》を有効活用しやすいデッキであれば、墓地からも唱えられる《不死身、スクイー/Squee, the Immortal》に軍配が上がるでしょう。その優秀さに反して、採用するデッキを見つけづらい1枚と言えるかもしれません。
《点火儀式者、ヴォク/Voq, Torchbearer》
黒い《影武者/Body Double》。色を考慮すると、1マナ軽くなった《ファイレクシアの発掘者/Phyrexian Delver》と言ったほうが適切かもしれません。
《変幻の大男/Protean Hulk》コンボに組み込める黒いカードとしては《目覚めた潜伏工作員/Activated Sleeper》が既に存在するため、それ以外の方法で悪用していくことになりそうです。
赤
《何食わぬはったり/Brazen Bluff》
一風変わった打ち消し呪文。打ち消されるかどうかの選択権は対戦相手にあり、打ち消されなかった場合には非クリーチャー呪文を踏み倒すことができます。
《むかつき/Ad Nauseam》や《深淵への覗き込み/Peer into the Abyss》を踏み倒されてはたまったものではないので、基本的には通常の打消しとして機能します。ただしキープ基準であった《太陽の指輪/Sol Ring》や《リスティックの研究/Rhystic Study》、全てをなげうってのリーサルなどに対して打たれた場合はリスクを受け入れざるを得ないこともあり、打ちどころを見極めれば踏み倒す機会も十分にありそうです。
《魔の宇宙病/The Naked Time》
最近増えてきた赤の土地加速。例によって最終的には生け贄に捧げられます。
注目すべきは第2章。そのターンに出たクリーチャーは+1/+1カウンターが乗り、速攻を持ちます。攻撃誘発を持った重めの統率者全般と相性が良く、《人造魔導士、ケフカ/Kefka, Court Mage》や《悟った達人、ナーセット/Narset, Enlightened Master》といったデッキに採用を検討できるかもしれません。基本の山を入れる余裕はなさそうですが……。
《慎ましき経営者、クワーク/Quark, Humble Proprietor》
1ターンで4枚というかなりのペースで宝物を生成してくれるクリーチャー。ただし宝物を生け贄に捧げることができなくなります。
活躍が見込まれるのは、やはり統率者でクリーチャーを処理できるデッキでしょう。《フェイに呪われた王、コルヴォルド/Korvold, Fae-Cursed King》は誘発でこれを生け贄に捧げられる上、宝物もあればあるだけ嬉しいデッキ。出された時は要警戒です。
《カーレスのビーコン/The Beacon of Kahless》
単体では色拘束のついた《マナリス/Manalith》ですが、3方向に攻撃すれば《金粉の水蓮/Gilded Lotus》に。3方向への攻撃をしがちな《織り手のティムナ/Tymna, the Weaver》や《刃を咲かせる者、ナジーラ/Najeela, the Blade-Blossom》で重めのカードを採用する場合には候補になるかもしれません。
緑
《ジェネシス装置/Genesis Device》
置き《風景の変容/Scapeshift》。起動が5マナとやや重めですが、ETBでのランパン→次ターンにセットランドからの起動が無理なく行えるデザインです。本家と比べて打ち消されづらいこともあり、元々《風景の変容/Scapeshift》を採用しているデッキでは待望の1枚。《森の轟き、ルムラ/Lumra, Bellow of the Woods》ではまず採用されるでしょう。
《新進気鋭の科学者、ロク=ターク/Rok-Tahk, Budding Scientist》
緑しか出せないものの、おおむねスーパー《永劫の活力/Enduring Vitality》。2マナ出すだけに留まらず、破壊不能持ちトークンを生成するおまけつき。
元々《永劫の活力/Enduring Vitality》を採用していて、マナの使い道にも困らない《トリトンの英雄、トラシオス/Thrasios, Triton Hero》や《眷者の神童、キナン/Kinnan, Bonder Prodigy》では期待の1枚。『マーベル スーパー・ヒーローズ』で登場した《カンフーの達人、シャン・チー/Shang-Chi, Master of Kung Fu》と共に大量のマナを供給してくれることでしょう。
多色
《心を開きしダソン/Dathon, His Heart Open》
エンチャントレスデッキを組める統率者はこれまでにも存在しましたが、ティムールカラーでの登場は初。《セラの聖域/Serra's Sanctum》を採用できないというデメリットはあるものの、各種打消しや《死の国からの脱出/Underworld Breach》を採用できるという点で差別化可能です。
無色
《ディープ・スペース・ナイン/Deep Space 9》
ド派手な能力を持った重量級宇宙船。これを入れたくなるようなデッキでは誘発で踏み倒されるカードも凶悪になるため、一度機能し始めると手が付けられません。《老いざる革新者、ジョイラ/Jhoira, Ageless Innovator》であれば無理なく着地させ、マウントを取っていくことができるでしょう。
土地
《宇宙艦隊アカデミー/Starfleet Academy》
《ガイアの揺籃の地/Gaea's Cradle》以上のマナを生み出すポテンシャルを持った土地。とはいえ起動コストの5マナが相応に重く、マナ加速をするためにはある程度意識した構築が求められます。
《茶色のラダガスト/Radagast, the Brown》が採用されているようなデッキではクリーチャータイプを散らしがちなので、ギリギリ運用できるかもしれません。《精霊の魂、アニマー/Animar, Soul of Elements》や《神経質な予見者、ヘルガ/Helga, Skittish Seer》がそれにあたりますが、これらのデッキでは序盤に色マナが出ないことがネックに。
総評
派手なカードこそ多いものの、それ相応にマナコストも重く、cEDHで広く活躍しそうなカードは限られている印象です。ただ一部のデッキにとっては大きな強化となるカードや、新たなアーキタイプを生み出す可能性を秘めたカードも多く、デッキビルダーには得るものの多いセットかもしれません。
