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第16期コマンダー神挑戦者決定戦 Top12デッキ紹介
デッキ紹介

第16期コマンダー神挑戦者決定戦 Top12デッキ紹介

公開更新

10月31日に晴れる屋TC東京で第16期コマンダー神挑戦者決定戦が、翌日11月1日に同神決定戦が開催されました。《救いの手、ダク・フェイデン/Dack Fayden, Helping Hand》が台風の目となった本大会において、2日目に歩を進めた12のデッキを紹介します。

1位 ハシャトン

6-0で1位抜けを決めたワタナベ選手、その勢いのままに第16期コマンダー神の座を勝ち取りました。

《スカラベの拳、ハシャトン/Hashaton, Scarab's Fist》は元々《核の占い師、ジン=ギタクシアス/Jin-Gitaxias, Core Augur》や《聖別されたスフィンクス/Consecrated Sphinx》といったファッティを踏み倒しつつ、《拷問生活/Tortured Existence》と《流浪のドレイク/Peregrine Drake》による無限コンボを目指すデッキとして知られていました。

それが《救いの手、ダク・フェイデン/Dack Fayden, Helping Hand》の登場によって大きく姿を変えました。大量に搭載されたサーチ呪文でダクを探し出し、《ライオンの瞳のダイヤモンド/Lion's Eye Diamond》で踏み倒すデッキになったのです。勝利する過程でマナ能力の起動以外の行動が必要ないため、《天使の嗜み/Angel's Grace》や《根絶/Extirpate》といった刹那呪文まで採用し、介入不可能な方法で勝負を決めにきます。

ダクで場に出すカードとして採用されたのは王道の《タッサの神託者/Thassa's Oracle》と《地ならし屋/Leveler》に加えて、定番の対話拒否カードである《堂々たる撤廃者/Grand Abolisher》。この枠は相手の場にあっても機能する《剛毅なる刃、百合子/Yuriko, Blade of the Mighty》であることもありますが、ワタナベ選手は手札にきた場合のバリューを重視したようです。またダクの解決後に有効な妨害は《計略縛り/Trickbind》や《忍耐/Endurance》と限られています。そのため、それらのカードを持っていないプレイヤーのターンにダクを出し、そのプレイヤーに撤廃者を渡すことで他2人からの妨害を無力化することができます。

余談ですが、ワタナベ選手は予選において0ターンキルを成功させました。というかされました。管理人が。ワタナベ選手の実力は疑いようもありませんが、運を味方につけるのもまた実力と言えるのかもしれません。

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ワタナベ選手本人による参加レポートです。

2位 ティムナ + クラム

cEDH最強デッキであるティムナ + クラムが、ダク環境においてもその貫禄を見せつけました。

ダクの存在を強く意識したカードは採用されておらず、基本に忠実な構築です。ティムナ + クラムのデッキパワーを信頼し、構築を歪めなかったことも勝利に貢献しているかもしれません。

3位 ディハーダ

根強い人気を誇る《意志を縛る者、ディハーダ/Dihada, Binder of Wills》。ディハーダの能力でマナを伸ばしつつ各種伝説のカードでアドバンテージを稼ぎ、《死の国からの脱出/Underworld Breach》と《ちらつき/Flicker》のコンボか、《ボーラスの城塞/Bolas's Citadel》と《霊気貯蔵器/Aetherflux Reservoir》のコンボを目指すデッキです。

ダク入りの構築も一部では検討されていたようですが、比較的オーソドックスな構築での入賞となりました。

特徴的なのは《重複の閃光/Flare of Duplication》の採用でしょうか。ピッチコストにあてられるクリーチャーはそう多くありませんが、マナを確保しやすいディハーダでは無理なく唱えることができます。

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スイ選手本人による参加レポートです。

4位 ダク

『リアリティ・フラクチャー』からの新顔にして今回の台風の目、《救いの手、ダク・フェイデン/Dack Fayden, Helping Hand》が入賞しました。

元々は海外で考案されたパイルを元に、国内のチームが調整した構築。多数をしめるだろうと目されていた《光輝のソーラー/Radiant Solar》型の構築ではなく、《加護織りの巨人/Boonweaver Giant》を中心に据えた構築です。デッキ内に必要なカード自体は増えるものの、単体除去を2枚までは貫通できる構築で、除去によってダクを対策しようとしたプレイヤーの裏をかきました。

マナ基盤も徹底的に研究されており、《水蓮の谷間/Lotus Vale》や《焦土/Scorched Ruins》といった複数マナが出る土地と、《Candelabra of Tawnos》によるマナ加速まで採用されています。

この構築における、ダク着地後の具体的な流れは以下の通りです。

  • 場に出るに際し《うろつく玉座/Roaming Throne》は兎を指定
  • 巨人本体→プレストン(玉座)×2→プレストン(巨人)×2の順に解決するようにスタックに積む
  • 巨人本体を解決し、《領事府による拘禁/Captured by the Consulate》をサーチ
  • プレストン(玉座)を2回解決し、それぞれイリュージョンを指定
  • プレストン(巨人)を1回解決し、《ダークスティールの突然変異/Darksteel Mutation》《連合旗/Coalition Flag》任意のオーラをサーチ
  • プレストン(巨人)を1回解決し、《Super State》《偶像化/Idolized》任意のオーラをサーチ
  • 最後にでた巨人で攻撃し、《偶像化/Idolized》由来の誘発を3回解決
  • 《Super State》で全員のライフを0に

重要なクリーチャーが戦場に出る前に《領事府による拘禁/Captured by the Consulate》が戦場に出ているため、単体除去3枚か、単体除去2枚 + 玉座の護法を払うための2マナが要求されます。各種スタックスによる行動制限も考慮するとこれらを満たすことは非現実的と言えるでしょう。基本的にはダクを出させない対策が要求されます。

《絶望の力/Force of Despair》による全体除去や、《耐え抜くもの、母聖樹/Boseiju, Who Endures》による玉座トークンの破壊は比較的現実的な対策なので、もしダクが解決してしまった場合にはこれらの方法を検討しましょう。

なおこのパイルは3人卓では成立しないため、3人卓の割合が増えやすい小規模な大会に持ち込むことはオススメしません。

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調整チームのメンバーであるnkenさんによる解説記事です。ソーラー型との比較や、デッキの具体的な動きについてより詳細に解説されています。

5位 ティヴィット

元神であるフクモト選手が、今回もティヴィットで入賞しました。

『リアリティ・フラクチャー』から《ナクタムンの専制君主、サムト/Samut, Tyrant of Naktamun》が採用されている他、見慣れないカードとして《時間への侵入/Temporal Trespass》も。「もう1ターンあれば」はコマンダーにはつきものですが、それを低コストで実現し得る1枚です。

6位 トラシオス + ティムナ

ミッドレンジデッキの定番、トラティムもしっかりと入賞しています。

構築はやや独特で、《絶対無敵スクイレル・ガール/The Unbeatable Squirrel Girl》と《大地の知識/Earthcraft》のコンボが採用されています。4色で基本土地を採用することによるリスクはあるものの、《絶対無敵スクイレル・ガール/The Unbeatable Squirrel Girl》自体が《ガイアの揺籃の地/Gaea's Cradle》との相性が良く、無限コンボにいたらなかったとしても大量のマナを供給してくれます。

『リアリティ・フラクチャー』からは《理論家、ジェイス・ベレレン/The Theorist, Jace Beleren》を採用。単体でアド源として活躍しつつ、ティムナの殴り先を確保する好相性な1枚です。

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サトウ選手本人による参加レポートです。

7位 ヘイバイ

5色の強みを活かしたターボ《むかつき/Ad Nauseam》と、祭殿によるアドバンテージ獲得を活かしたミッドレンジプランを両立できることが売りの《森の守護者、ヘイバイ/Hei Bai, Forest Guardian》。今回はやや祭殿シナジーを強く意識した構築での入賞です。

《ディスプレイサーの仔猫/Displacer Kitten》でヘイバイや祭殿をブリンクする動きを採用している他、《茨の吟遊詩人、ベロ/Bello, Bard of the Brambles》も採用しており、しっかりと祭殿でアドバンテージを獲得していけます。

8位 ログラクフ + ティムナ

ログラクフ + ティムナといえばスミヨシ選手が多くの大会で優勝しているデッキとして知られていますが、今回は古豪、タケムラ選手が使用して入賞しました。

同じく《ロフガフフの息子、ログラクフ/Rograkh, Son of Rohgahh》を活かした《むかつき/Ad Nauseam》デッキとしてはログラクフ + サイラスが定番。それと比べた際には《織り手のティムナ/Tymna, the Weaver》を活かした強固なミッドレンジプランや、各種対話拒否が強みとして挙げられます。

非常に動きの緩急がつけやすく、ミッドレンジプランを選んだと見せかけた次のターンに走ってくることもざら。使い手のプレイスキルが如実に反映されるデッキです。

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スミヨシ選手によるデッキ解説です。

9位 ティムナ + クラム

3人入賞したティムナ + クラムの内の1人。2位のタナカ選手と比べると対話拒否カードを多く採用しており、中でも《ザルファーの魔道士、テフェリー/Teferi, Mage of Zhalfir》は特徴的な1枚。両選手の構築思想の違いが大きく表れています。

10位 ティムナ + クラム

3人入賞したティムナ + クラムの内の1人。こちらもかなりオーソドックスなリストですが、近年採用の増えている《気前のいい略取者/Generous Plunderer》は特徴的。ティムナ + クラムの弱点である足回りを支えてくれる1枚で、第15期コマンダー神であるマキ選手のリストでも採用されています。

11位 ヘルガ

セミブルーの生みの親であり、《神経質な予見者、ヘルガ/Helga, Skittish Seer》で安定した戦績を残し続けるスザワ選手が今回も入賞。ただしそのデッキリストはこれまでのものと大きく異なっています。

大量に採用されたクローンと、《救いの手、ダク・フェイデン》。このデッキではダクを2枚目の《オーロラの呼び起こす者/Aurora Awakener》として採用。どちらかが戦場に出たが最後、1枚を呪文を唱えることなくチェインし続けることができます。

12位 キナン

《眷者の神童、キナン/Kinnan, Bonder Prodigy》が今回も入賞。《カンフーの達人、シャン・チー/Shang-Chi, Master of Kung Fu》や《オーロラの呼び起こす者/Aurora Awakener》の登場で大幅な強化を受けたデッキで、それらを上手く使える《狙い澄ましの航海士/Deadeye Navigator》や《緑の太陽の頂点/Green Sun's Zenith》といったカードも採用されています。

総評

  • 《救いの手、ダク・フェイデン/Dack Fayden, Helping Hand》
  • 《救いの手、ダク・フェイデン/Dack Fayden, Helping Hand》を活かしたデッキ
  • デッキを大きく歪めることなく《救いの手、ダク・フェイデン/Dack Fayden, Helping Hand》と渡り合えるデッキ

が好成績を残した大会であったように見えます。《救いの手、ダク・フェイデン/Dack Fayden, Helping Hand》はこのまま生き残って《むかつき/Ad Nauseam》と並んで環境を定義する1枚になるのか、禁止されて姿を消すのか。今後のコマンダーフォーマット委員会の対応にも注目が集まります。